私が所属している㈱メンタルサポート研究所には『子どものタイプと接し方』というプログラムがあります。子ども(人)には6つのタイプがあり、タイプによって好みのコミニュケーションが違い、タイプに合わせてコミニュケーションを取ることで今よりも良い関係を築くことを目的にしています。
例えば、子どもが転んで膝をすりむいた時お母さんの所にそのことを報告にきたとします。Aのタイプのお母さんは「それは痛かったね、大丈夫?」と声をかけました。このお母さんは子どもの気持ちにアプローチをしています。またBのタイプのお母さんは「どこで転んだの、血は出てるの?」と声をかけました。Bのタイプのお母さんは事実を確認しています。またCのタイプのお母さんは「ほらー、あなたがいつも危ない所に行くからでしょ。あんなところで遊ぶから転ぶのよ」と言いました。Cのタイプのお母さんは自分の意見を言っています。膝をすりむいたこの子どもがAのタイプのお母さんのように気持ちにアプローチをしたり、気持ちが大事なタイプの子どもだとします。そしたらAのタイプのお母さんのように「痛かったね、大丈夫?」と声をかけられると安心するし、嬉しくて痛みも少しだけ減るような気持ちになるかもしれません。でも、Cのタイプのお母さんのように意見を言われると、なんだか怒られているような気がして「やっぱりお母さんは僕の気持ちは分かってくれないんだ」と元気が無くなったり「お母さんには自分の気持ちを言わないようにしよう」と決めて、本当に大事なことも言わなくなるかもしれません。実はこのようなコミニュケーションの行き違いはよく起きていて、自分では気がついていないことが多いのです。
『子どものタイプと接し方』研修を通して、お母さん自身のタイプとお子さんのタイプの違いを知り、どこでコミニュケーションのすれ違いが起きているのか、お子さんはどんなコミニュケーションを取られると安心し反対にストレスに感じるのかということを知ることで、今のコミニュケーションを変えたり、お子さんの長所を伸ばすためのサポートを一緒に考えて行きます。
お母さん達からは「子どもが全然言うことを聞かないと思っていたけど、私のアプローチが違っていたんですね。子どもの言動の意味がわかりました」「子どもの一番ストレスとなる言い方をいつもしていました。子どもは辛かっただろうなと思えるようになりました。今は少しずつコミニュケーションを変えています」などと親子のコミニュケーションを振り返って感じたことや思った事など様々なお話を聞きます。
そしてもう一つ多くのお母さんがおっしゃることがあります。それは「研修の後2週間ぐらいは子どもとの関係が良い方に変わるんです。でもね、2週間も経つといつもの自分に戻って、イライラしてくるんですよね。それでつい怒鳴っちゃうんです・・・」と言うようなことです。お母さん達はとても困った顔でお話をしてくれます。(次号に続く)
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