私たち夫婦の決めごととして、出来るだけ子どもの前では喧嘩をしないようにしています。しかし時には自分の意見を押し通そうとムキになって子どもの前で夫婦喧嘩になることもあります。その時は、必ずそのケンカについて子ども達の前で仲直りをするようにしています。
私が子どもの頃、私の両親はよく喧嘩をしていました。私よりも体も声も大きな大人達がお互いに文句を言ったり、一言も会話をしないで無視をしていたり、時には相手の文句を私に行ってきたり、なによりも私にとって大切な両親がお互いに文句を言っている姿は辛くて、喧嘩の度に私はどうしていいか分からなくなっていました。子ども部屋で静かに、聞き耳を立てて喧嘩の成り行きを心配しながら過ごしていました。「お父さんとお母さんはもう仲良くないのかな?私のお父さんとお母さんじゃなくなるのかな?私たち子どもはどうなるのかな?」と色々なことを考えて不安になっていました。でも何日かすると、あの日の喧嘩が嘘のように普通に喋ったり笑ったりしていて、その姿に「良かった仲直りしたんだ」と思う反面「あの喧嘩の理由はなんだったんだろう、どうしてあんなに喧嘩になるんだろう、本当は仲が悪いんじゃないのかな」と心配にもなっていました。
少し前にカウンセリングの研修の時に先生から「子どもの前で喧嘩をした時は必ず子どもの前で両親揃って仲直りをした方がいいですね。大人はわざわざ仲直りをしましょうなどとは言わずに自然に仲直りをしますが、子どもは仲直りをしたのかわからないし、喧嘩をしていたのに仲良く話をしている姿は余計に不安になるんですよ」というお話がありました。まさに私の両親と私の事だととても納得をしました。そして、今の我が家は「子どもの前で仲直りをしたことがない・・・」とショックを受けました。子どもの頃両親の喧嘩があれほど嫌だったのに、ただ二人に仲良くして欲しかっただけなのに、私はその両親と同じ姿を子ども達に見せ、子どもの頃の私と同じように子ども達を不安にさせていたのでした。
私は夫にその話をして「これからは、なるべく子どもの前で喧嘩はしないようにする。喧嘩をしたら必ず謝って仲直り宣言をする。お互いの文句を子ども達の前で言わない、言いたいことがある時は直接相手に言う」という約束をしました。
そういう話をした後に気がついたことですが、喧嘩をしている時はもちろん、私たち夫婦にとっては喧嘩ではなくただの意見の違いによる白熱した意見交換をしている時も、子ども達は急に静かになり、二人の話をジーッと聞いているのです。子どもの頃の両親の喧嘩を聞いている私にそっくりでした。あれから何度か子ども達の前で「仲直り宣言」をしました。なるべく子どもの前で喧嘩をしないようにはしていますが、やはり時々つい強い口調で喧嘩になる時があります。親としてまだまだ未熟だなと反省をしながら「心配をかけてごめんなさい、お父さんとお母さんは仲直りをしました。仲良しです」夫婦揃ってそういうと子ども達は少し怒ったような顔で「いいよ」と笑ってくれます。
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